腎泌尿器科

トイレに入るシャム猫

腎臓や膀胱などの泌尿器疾患の診断と治療には専門的な知識と豊富な経験が必要です。
腎臓病は犬や猫にとって身近な病気であり、とくに慢性腎臓病は高齢の猫の30〜40%が罹患するともいわれています。
腎臓病のような見た目では気づきにくい病気だからこそ、正確な検査による早期発見が重要です。

当院には腎泌尿器の診療に対応できる体制を整えており、血液検査や画像検査などを組み合わせた総合的な評価によって、その子に合った治療方針をご提案いたします。
腎泌尿器疾患は初期段階では症状がほとんど現れないことも多く、飼い主様が異変に気づいた頃にはすでに病気が進行しているケースも少なくありません。
「最近、水をよく飲むようになった気がする」
「尿の回数や量が変わった」
「健康診断で腎臓の数値を指摘された」
このようなお悩みをお持ちの際はぜひ当院にお任せください。

腎泌尿器疾患は生涯付き合っていかなければいけない病気であることも少なくありません。
日々変わりゆくペットの様子をみて、飼い主様の悩みも尽きないことでしょう。

当院では専門的な知識を持ちながらも地域のかかりつけとして「相談しやすい存在」であることを心がけております。
「今この子にとって必要なことは何か」を一緒に考え、伴走します。

こんなお悩みはありませんか?

ペットにこんなお悩みがあるときはご相談ください。

  • 血液検査で腎臓の数値を指摘された
  • 尿に血が混じっていた
  • 尿の回数が増えた
  • 水を飲む量が明らかに増えた
  • 尿が出なくなった
  • 尿の色が薄くなった

そのほかにも「シニアになってきたので腎臓病が心配」「若いうちから予防できることを知りたい」などのお悩みもお気軽にご相談ください。
各ご家庭の事情に合わせて、日常生活で気を付けることや症状が現れたときの対処法をご提案いたします。

腎泌尿器疾患は初期には症状が現れにくいことが特徴ですが、進行すると

  • 水を飲む量が増える
  • 尿の量や回数が増える
  • 尿の色が変わる
  • トイレに何度も行くのに尿が出なくなる
  • 食欲が落ちる
  • 体重が減る

といったサインが見られます。
とくにオス猫では、尿道が細い構造をしているため結石などによって尿道が詰まりやすく、半日以上尿が出ていない場合は命に関わる緊急事態に発展することがあります。
「トイレに何度も行くのに出ていない」というサインに気づいたら、すぐにご連絡ください。
ご自宅での飲水量や排尿回数を普段から観察しておくと、些細な変化にも気づきやすく、受診の際にも役立つ情報になります。

腎泌尿器疾患の診療には血液検査や尿検査だけでなく、画像検査を組み合わせた総合的な評価が欠かせません。
当院では超音波検査機器を活用し、腎臓の形態や結石の有無などを詳細に確認できる体制を整えています。
腎臓病は心臓病などの他の疾患と併発することも多く、腎臓への影響を定期的にチェックする必要があります。
当院では心臓病を含めた全身状態を踏まえたうえで、腎泌尿器の治療方針をご提案できることが強みです。
地域のかかりつけとして飼い主様のお悩みに真摯に寄り添い、それぞれのペットに対して最適な治療をご提案いたします。
検査結果は分かりやすくご説明し、治療方針についても飼い主様に納得いただいたうえで進めることを大切にしています。

当院では動物の腎泌尿器疾患の検査では

  • 血液検査
  • 尿検査
  • レントゲン検査
  • 超音波検査
  • 血圧検査

などを実施しております。
それぞれの検査内容について解説します。などを実施しております。

血液検査

血液検査ではBUNやCREといった老廃物の数値に加えて、SDMAという指標を確認します。
SDMAは腎機能の低下を早い段階で見つけることができる指標で、従来の検査項目よりも早期の異常発見に役立ちます。
血液検査では電解質のバランスや貧血の有無なども確認でき、腎泌尿器疾患に伴う全身への影響を総合的に把握することが可能です。

尿検査

尿検査では尿の濃さやタンパク尿の有無を調べます。
慢性腎臓病では尿が薄くなったり、タンパク尿が見られたりすることがあるため、血液検査とあわせて確認することでより正確な評価が可能です。
尿路結石が疑われる場合には、結石の成分を推定する手がかりを得ることもあります。
膀胱炎が疑われる場合には細菌や炎症細胞の有無もあわせて確認します。

レントゲン検査

レントゲン検査で結石の有無や腎臓・膀胱の形を確認します。
臓器の全体像を把握するのに適した検査です。

超音波検査

超音波検査では

  • 腎臓の内部構造
  • 結石
  • 腫瘍の有無

を確認します。
超音波検査はレントゲン検査では分かりにくい腎臓の詳細な状態を把握するのに有用な検査です。
腎臓のサイズや形態の変化から慢性腎臓病の進行度を評価する手がかりにもなります。

血圧検査

血圧検査は腎臓病に伴う高血圧の有無を確認するために行います。
高血圧は腎臓にさらなる負担をかけるため、腎泌尿器疾患の管理において重要な検査のひとつです。
動物は病院で緊張すると一時的に血圧が上がりやすいため、複数回測定して落ち着いた状態の数値を確認することもあります。

腎泌尿器の主な疾患について

犬や猫でよくみられる代表的な腎泌尿器疾患を解説いたします。
受診を考える際の参考にしていただけたら幸いです。

慢性腎臓病

慢性腎臓病は、腎臓の機能が徐々に低下していく病気です。
腎臓の役割は

  • 血液中の老廃物を尿として排出する
  • 尿を濃縮する

です。
慢性腎臓病になるとこれらの機能が低下し、多飲多尿や食欲不振などの症状が現れます。
慢性腎臓病は見た目では気づきにくい病気で、症状が現れる頃にはすでに腎機能の多くが失われていることも少なくありません。
慢性腎臓病は進行度に応じてステージ分類が行われており、ステージに応じた治療方針を選択することが重要です。
慢性腎臓病の治療の目標は完治ではなく、進行を遅らせて生活の質を維持することです。
慢性腎臓病の治療は

  • タンパク質やリンを制限した療法食による食事管理
  • 脱水に対する皮下点滴
  • 高血圧やタンパク尿など症状に応じた投薬

などを組み合わせて行われます。

急性腎障害

急性腎障害は何らかの原因によって腎機能が急激に低下する状態です。
急性腎障害の原因には

  • 中毒物質の誤食
  • 感染症
  • 脱水
  • 尿路閉塞

などがあります。
急性腎障害は慢性腎臓病と異なり早期に適切な治療を行うことで機能の回復が期待できる場合があります。
急性腎障害は進行が早く、点滴による脱水補正や原因疾患への対応など早急な処置が必要になることが多い病態です。
動物がぐったりしている、嘔吐を繰り返しているといった症状がみられたら様子を見ずに早めの受診が必要です。

尿路結石症

尿路結石症は

  • 腎臓
  • 尿管
  • 膀胱
  • 尿道

などの尿路に結石ができる病気です。
結石には主にストルバイトとシュウ酸カルシウムがあり、それぞれ成分によって治療方針が異なります。
ストルバイト結石は食事療法によって溶解できる場合があります。
シュウ酸カルシウム結石は食事だけでは溶けないため、手術による摘出が必要になることも少なくありません。
尿路結石症では

  • 膀胱炎
  • 血尿
  • 尿道閉塞

といった症状が見られることがあります。
とくに尿道が細いオス猫では結石によって尿道が閉塞してしまうと命に関わる緊急事態になることがあります。
尿道閉塞は放置すると急性腎障害や命に関わる状態に進行するため、緊急での処置が必要です。
トイレに何度も行くのに尿が出ていない場合は、ただちに受診してください。
結石が大きい場合や血尿を繰り返す場合には、

  • 膀胱切開術による結石の摘出
  • 尿道に詰まった結石を取り除く尿道切開術

を行うことがあります。
また、尿道閉塞を繰り返してしまうオス猫に対しては、尿道の出口を広げて再閉塞を防ぐ会陰尿道造瘻術を行うこともあります。
当院では

  • 膀胱切開術
  • 尿道切開術
  • 会陰尿道造瘻術

の手術が対応可能です。
手術が必要かどうかは結石の場所や大きさなどを踏まえたうえで、飼い主様とよく相談しながら判断いたします。

特発性膀胱炎

特発性膀胱炎は明確な原因が特定できないまま膀胱に炎症が起こる猫特有の病気です。
特発性膀胱炎では

  • 頻尿
  • 血尿
  • トイレ以外での排尿

などの症状がみられ、ストレスが関与していると考えられています。
特発性膀胱炎は

  • 引っ越し
  • 来客
  • 新しいペットの迎え入れ

など、環境の変化がきっかけとなって発症することが多いです。
特発性膀胱炎の症状は数日で自然に治まることもありますが、繰り返しやすい病気でもあります。
特発性膀胱炎は

  • 環境の変化を減らす
  • 新鮮な水を複数箇所に用意する
  • トイレの数や清潔さを見直す

など、ストレスを軽減する生活環境の見直しが治療の柱となります。

尿路感染症

尿路感染症は細菌感染によって膀胱や尿道に炎症が起こる病気です。
尿路感染症では

  • 頻尿
  • 血尿
  • 排尿時の痛み

などの症状がみられます。
尿検査で細菌や白血球の有無を確認したうえで、抗菌薬による治療が行われます。
とくにメス犬は尿道が短く細菌感染をしやすいです。
尿路感染症を繰り返す場合は結石や他の基礎疾患が隠れていないか、根本的な原因の確認が必要になることもあります。

定期的な健康診断による早期発見のすすめ

腎泌尿器疾患の多くは、初期段階では症状がほとんど現れません。
血液検査で異常が数値として現れる頃にはすでに腎機能の大部分が失われていることもあり、症状が出てからの受診では治療の選択肢が限られてしまう場合もあります。
そのため、定期的な健康診断による早期発見が重要です。
とくに7歳を超えたシニア期の子は症状がなくても定期的に血液検査や尿検査を受けていただくことをおすすめしています。

腎泌尿器疾患は早期発見と適切な治療によって進行を遅らせられるケースが多くあります。
気になる症状がある場合や、健康診断で腎臓の数値を指摘された場合は、些細なことでも遠慮なく当院までご相談ください。

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